大岩指導の下で伸びた選手は?
タイミング的に大岩下げの記事が二つ続いてしまう。アンチ大岩なのでマイナス補正も入っているだろうと思うので、大岩の支持者だと言う人やネガティブ嫌いという方はスルー推奨です。
大岩が監督になってから2年半以上が経つが、クラブは色んな大会で上位にはいるし、悲願のACLを獲ったといえど強くなったという実感が全然ない。
今年リーグを逆転優勝して天皇杯も優勝すれば気持ちも変わるのかもしれないが、試合を観ていると力強さを感じることはなく、ここ最近は結果も酷いし、内容もうすら寒くてむしろ一戦ごとに力尽きて行っているかのよう。
チームに一体感があって、1試合ごとに強くなっていく実感があって、次の試合が楽しみで緊張もあって、というのは3年前のチャンピオンシップからクラブワールドカップの勝ち上がり、優勝戦でのレアル戦の時だったなあ。
去年のACLの決勝戦は別の意味で緊張感もあって、結果も出たからそれは本当に嬉しかったが、またちょっと違う感覚だったかな。
と、前フリが別の話になってしまったが、大岩が監督になってから伸びた選手は誰だろうかという話。
海外移籍してしまった選手は多分誰が監督でも成長していただろうと仮定して別格とカウントすると、大岩の指導の下で伸びた選手は三竿くらいではないかと思っている。
もう少し幅を広げて犬飼、ブエノと小泉まで含めてもいいのかなと甘めの採点をしてみても、犬飼は試合間隔が空くごとにレベルリセットされるという不思議な属性を持っているので、やっぱり一番の成長株は三竿になる。見事にディフェンスの選手ばかり。
クォンスンテやレオシルバ、セルジーニョは指導とか関係ないだろうからこれも省くとなれば、攻撃陣はまるで育っていない。(スンテはキーパーだが)。
中村に始まって、山口、田中、金森、平戸、etc・・。山口は出場するたびに迷走して自信をなくしていっているようで、どういう教えを受けているのか気になっている。
今年で言えば白崎は鹿島デビュー当時は色んなアイデアがあり、意表を突いたスルーパスや前線への顔出し、強烈なミドル。守備も強度があったし、2列目で燦然と輝いていた。
しかし、怪我で一度離脱してからは精彩を欠き、ルヴァンカップ川崎戦第1レグでのダイビングヘッドゴール以降、存在感がない。
土居との連携も日増しに悪くなっているし、チャレンジするようなプレーが出来ていない。まさかとは思うが「ボールを失うようなことはするな」みたいな妙な指示が大岩から出ているのかと訝しんでいる。
名古もぱっとしないし、いくら人材不足とはいえ左サイドバックは適正ポジションではないだろう。
伊藤も序盤はゴールを量産し、これぞストライカー、鹿島に合っている選手、ゴールまでの手順が頭の中にあって賢いプレーヤーという印象だったが、これも一度怪我で離脱以降ぱっとせず、直近の8試合(うちルヴァンカップ2)でシュート数わずか4本で無得点。
前線からプレスに行くわけでもなく、ロングボールに競るでもなく、裏に抜け出しても速さがないのでクリアされ、キープも出来ずに頼みの綱の決定力どころかシュートさえも打てず、これもどういう指示が出ているのかわからない。
上田にしても同じ感覚で、鹿島デビュー3戦目のマリノス戦での初ゴールでチームを勝利に導き、5戦目の清水戦で初スタメンで2ゴールを挙げたのがピーク。そこからはPKでの1得点のみで、何をやらされているのかはっきりしないポジションをウロウロしていて存在感がない。
相馬も鹿島デビューが鮮烈だったものの、それ以降ドリブルも効いていないし、そもそも出場時間が短かったり投入のタイミングが不適格。
攻撃陣で大岩の指揮の下うまくやれているのは、万能タイプの土居やセルジーニョといったいわゆる「何でも出来る」選手であり、何かに特化しているような選手を使いこなせていないような感じがする。
そして、そういった個性を持った選手を「大岩の型」にハメて、パラメーター表を均等にまる~くするのが大岩の指導のようにも思え、こうしてみるとチーム事情があったとはいえ永木もその方向を辿っている。
何でも屋ばかりを揃えた結果、やりくりは出来て一定のレベルの相手には通用するが、強度を持った相手を崩すことは儘ならず、結果、「失点を許さないという気持ち」が上回っているチームからは点が取れない。これを就任当時からずっと繰り返しているように見える。
大岩は守備コーチとしては才能があるのかもしれないが、攻撃に関してはまるでダメで、ここを何とか出来る監督を持って来ないとどんどん才能が潰れて行くのではないかと危惧している。
そんなんだからユースをプレミアリーグから降格させてしまう危機を迎えている例の人も優遇されているのかと思うが、黒崎だけではなんともしがたく、今年はもうどうにもならないが、来年こそ違う人で選手を育成して欲しいなと願っている次第である。