2010第8節横浜M戦(アウェー)補足
小笠原とマルキーニョスの気持ちが伝わる一戦だった。小笠原は体力的に回復し、マルキーニョスは精神的に落ち着いたのがよかったと思う。本来の力を充分に出せていた。
前線にマルキーニョスがいるのといないのでは、やはり全然違う。選手一人に頼ってしまうと不在の時が苦しいというのは既に証明されているが、大迫はこれをどう見ていただろうか。
技術はまだまだ遠く及ばないにしても、プレスのかけ方や献身的なサポート。もっと出来ることがあるはずだ。いい見本が間近にいるのだから、マルキーニョスが引退するまでにしっかりと受け継いで欲しい。
中盤でチームメイトを叱咤し、守備にも攻撃にも顔を出す小笠原はまさしくチームの中心。ベンチの小谷野にまで「体を動かせ」と声をかけていたらしい。本人はどうしてもW杯に行きたいようで、新聞には「お金を払ってでも行きたい」と言っていると書いてあった。
正直、今の代表にそこまで魅力があるとは思えないが、選手としてはまた違ったものがあるのだろうね。
W杯といえば、スカパーのゲストでユベントスの前監督フェッラーラが鹿島の組織力・成熟度を賞賛していましたが、野々村氏に「日本はベスト4を目指しています」と話を向けられると、ハナで笑っていました。まあ当然ですけども・・。気持ちはわかる。
そのフェッラーラが絶賛していたのが野沢。確かにキレもよく、気の効いたパスを何本も出し、ファンタジスタの顔を見せた。ただ、そろそろシュートはワクに飛ばして欲しい。惜しいミドルが2本あったけど、どっちかを決めてくれれば非常に助かる。
両サイドはいまひとつよくなかったかな。新井場はイジョンスとの連携がまだ完成されていないのもあるけど、1対1で簡単に振り切られたり。ゴールに突進していく力はとても迫力があったけどね。
内田は蓄積疲労が原因か調子はよくない。それでも決定的なシュートに体を投げ出して守るなど気持ちは出ていた。曽ヶ端の安定感は言うことなし。
遠藤とフェリペのところは順番を入れ替えるべきなのだろうが、遠藤にも色々と学んで貰わなきゃいけないことを考えるとやむをえないか。チームにまだ余力があるうちに成長して貰いたい。
横浜M側はこの試合からシステムを変えたのか。ワンタッチでゴールに向かって行くスピードは、最後まで完結されればかなり素晴らしい攻撃になるし、面白い。個人的にも坂田をずっと応援しているので頑張って欲しいところ。あのシステムは攻撃には力を発揮出来ると思うが、守備面で中盤が結構ルーズになるのでどうだろうと思うが。
問題なのは中村俊か。怪我の具合もよろしくないようで、ほとんど守備をしない。さすがにパスの精度は高くてひやりとさせられる場面はあったが、フィジカルがどうもね・・。
よく転んでいたが、審判もしっかり見ていてくれて、ちゃんとしたファウルだけしか取らなかったのでよかった。鹿島のイエローはどれも妥当。横浜Mはクリーンな守備を展開するので、見ていて気持ちがいい。外国人に頼らないチーム作りにも好感が持てる。
鹿島も無事に勝てたので、ここから持ち直していかねばならない。本山が帰ってくればベンチも厚くなるし、あとは大迫と佐々木が成長してくれれば。集中していこう。