2025第20節広島(ホーム)戦
勝てば広島を突き放す、大事なリーグ後半戦の初戦。鬼木が試合前からゲキを飛ばしていて、勝たなければいけない雰囲気を作り出してくれていた。
スタジアムの声量も大きく、立ち上がりから集中して押し込む鹿島。相手のプレスをうまくはがして前にボールを運ぶことが出来たのだが、そこからひと押しのアイデアがなかった。
素人目にはまず1本クロスを上げて様子見をして欲しかったが、高さでは勝てないと刷り込まれていたのか、高さ勝負のクロスはほとんどなかった。
レオセアラが裏抜けを何回かしていたのだがロングボールもなく、決め手に欠くというもどかしい時間帯。
そんななか、鹿島右サイドのスローインから一瞬の隙を突かれて失点。ゴールを決めた東が完全にフリーだったが、ボランチのところか左サイドバックの絞りなのか。
守備の堅い相手に先制され、かなり苦しい展開になったが鹿島の選手たちはずっとゴールを目指し、攻め続けていた。1点入れば逆転出来るという手応えを感じてはいたが、広島の守りも鉄壁で崩せない。
あとちょっと丁寧なプレーがあればというシーンはいくつかあるのだが、イメージの摺り合わせなのか技術が足りないのか。
審判との相性も悪かった。始まってすぐのチャヴリッチが後ろから足を削られたのもノーファウルで、レオセアラがエリア内で倒されたのもスルー。
ベンチの曽ヶ端にイエローが出るくらい揉めていたが、結果的には広島の最後の攻撃で荒木のシュートを樋口が相手ユニフォームに手をかけていた。重箱の隅を突つくタイプだったら危なかった気がするがこれもスルー。帳尻は合ったかなあ。
試合は0-1のまま進み、逃げ切られそうな流れのなか12本も獲得したCKをようやくモノにして、ファーの植田の折り返しを中でレオセアラが決めてくれた。
なんだかんだで得点してしまうレオセアラはさすがのストライカー。MyMVP。本当ならもっと中で、ゴールの仕事だけに専念させたいのだが。
1-1でも充分と思ったものの、選手たちはあくまで勝ちにいく姿勢を見せ、残り数分で攻めにいった。勿論、そのぶんピンチを迎えて最後にCKを与えてしまったが、そこを守り切ってのドロー。
内容的にはだいぶ良かったので勝ち点3が欲しい試合ではあったが、負けなかったことは大きい。この勝ち点1を次に活かせれば。
鈴木は縦横無尽に走り回ってキーマンになっていたが、ゴール前まで行けるだけのパワーはなく、そのへんが決定機を作れない要因なのでは。
チャヴリッチは左もこなせるが右の方がキレ味がある。混戦からのシュートは枠を捉えたかったが、ドリブルやボールを収める起点になったりと攻撃で活躍。もうちょっとだけ丁寧さは欲しいかな。
レオセアラはいつも下がってしまうが最後まで踏ん張ったのは、交代要員がいないとわかっていたからだろうか。
ボランチは三竿、舩橋でスタート。二人とも前に行く姿勢と縦につける配給。粗削りだが良かったように思う。三竿は相変わらず掲示板では叩かれまくっているが、単に気に入らないだけでは?
キッカーは舩橋。荒木が良くなかったので舩橋に蹴らせれば、と前の記事で触れたが、結局ダメだった。同じところしか蹴れないし、チャンスになったのは一発目のデザインプレーだけだったのでは。
緊急補強した小川はコンディションが整っていないとの情報があったが、後半に交代出場。動き自体は問題なかったが、フルではまだ無理だろう。
入ってすぐにセットプレーがあり、樋口と小川がボールの前に立ったが、フェイントを入れる役をしただけで樋口が蹴った。あそこは鹿島加入後、初プレーがセットプレーのキッカー、かつゴールでも決めたら伝説だったので蹴らせても良かったのに。
とはいえCKはさすがにいいボールを蹴ってくれる。同点に追いついたのも樋口のCKだし、キッカーは樋口が一番かな。小川もいいボールを蹴りそうな雰囲気があったので、スタメンで出るようになれば左のキッカーが増えるので手札も増す。
あと、溝口は蹴れないのだろうか。
左サイドバックとしての評価は、現時点では無難にやれていたという感じ。安西ならオーバーラップをかけてくれる場面で後ろにいたり、絞って守備をして欲しいところで遅れたりと細かい部分はこれからか。
ただ、当分この形だとしたらチャヴリッチが孤立して、消耗も激しくなるだろう。鈴木もそこまでフォローにいけないので、現状ではレオセアラ、鈴木、チャヴリッチが単独で攻撃を仕掛ける形になっていて厚みがない。
選手が足りていないので、そこは工夫次第。鬼木が修正してくれることを期待。松村も良かった。
濃野の復帰は有難く、やはり自分の推しが出ると楽しい。攻撃に加わった時のオーラというか点の取れそうな気配がめちゃくちゃあって好きなんだよね。
また怪我して長期離脱してしまわないようにセーブしつつ、チームを勝たせて貰いたい。
鹿島と広島、どっちも勝ち点3が欲しい試合で、かつそのような内容だったが、まさに痛み分けで勝ち点1ずつ。順位で上にいる重みがあるぶん鹿島のダメージの方が少ない。
次も堅い町田が相手だが、広島相手に得た経験を還元し、勝利を飾って欲しいと願う。
(以下、個人的まとめ)
【2025第20節 6/14(土)】(カシマスタジアム/18:03KickOff広島/22,725人/雨)
【スコア】鹿島 1-1 広島 (前0-1 後1-0) (S 13-6)
【主審】(主審)谷本涼、長谷川雅、赤阪修、(VAR)小屋幸栄、堀越雅弘
【得点】
(広)前19分 中村↑東 2H
(鹿)後90+2分 植田↑レオセアラ 12右
【警告】
(鹿)曽ヶ端1(前8分)、三竿1(後11分)、レオセアラ3(後38分)
(広)ジャーメイン良2(前45+3分)、木下1(後14分)
【出場】
GK 早川
DF 小池→79ターレス・ブレーネル c植田 キムテヒョン 溝口→79小川
MF 三竿→79柴崎c 舩橋→67樋口 松村→67濃野 チャヴリッチ
FW 鈴木 レオセアラ
【サブ】梶川 濃野 津久井 千田 小川 柴崎 知念 樋口 ターレス・ブレーネル
【監督】鬼木達
【MyMVP】レオセアラ(4)
【DAZN】0クルクル、最大0秒、フリーズ0回(サインアウト0回)、3秒巻き戻し(0)