ロシアに渡った王様は救世主となるのか
本田圭佑はかつて、五輪代表にて自ら与えたPK負けをした時のコメントで、「審判の判定が間違っていなければ勝っていた」とトンデモ発言をした王子様である。
王子様はオランダVVVを経て、現在、ロシアのCSKAモスクワに渡って活躍中。報道でしか情報を得ていないので詳細は不明ながら、チームではボランチを任されているのに、監督の意向を無視して得点を挙げるために前線へと出て行ってプレーしているのだそう。
監督、そしてチームをしてはおそらくW杯後に高くどこかに売ろうとしているようで、チーム無視の振る舞いにもお咎めなし。こうして王子様は王様になったわけである。
岡田監督の全員守備の発言を聞いた後でも、「守備はしない」と公言するなどビッグマウスぶりは止まらないが、彼にとっては自らを高めるために必要なことなのだろう。個人的には好きな選手ではないし、監督だったとしても使わない選手だが、能力が高いことは認める。
ただ、現在の日本代表には王様があと二人いる。中村俊と闘莉王。
守備力、運動量とも皆無の中村俊は周りがフォローし、いわゆる「王様システム」を導入しなければ活きないタイプ。ところが韓国戦を観る限りコンディションも最悪で、チームの力になるどころか足を引っ張ることはミエミエである。果たして本番までにどこまで体調を整えてくるかが問題だが、悪くても外さないのだろう。だって王様だから。
もう一人の王、その名の通り闘莉王も、かつては好きな選手ではなかったが今ではそうでもなくなっている。鹿島戦での駄々をこねる姿には「しっかりしてくれよ」と思わなくもなかったが、それでも日本屈指のCBであることは確か。パワープレーでも力を発揮するし、むしろFWとして使っちゃえば?という思いもある。
王様が3人もいればチームがガタガタになるのは明白ながら、岡田監督はあまり気にしないタイプ。川口を助監督扱いで遇し、文句は全部そっちに言ってくれと言っているとかいないとか。うむ。正直、もう監督のことは気にしないで、全員好きにやっちゃえよ。
本田圭は韓国戦でミスも多かったが、持ち味である縦への突破力も見せた。試合後には、しおらしく「自分のミスが多かった」などど反省の弁を述べていたが、彼にはそんなことを期待していない。王様は王様らしくやればいいのだ。