フェリペとダニーロ
オリヴェイラ監督が直々に連れて来たフェリペ・ガブリエル。1年目の今季、戦力になったのかならなかったのか、何ともわかりづらい結果になってしまった。
「日本のサッカーに合う」というのが最大の長所なのだが、今のところ悲しいかな、能力もちょっとうまい国内選手なみ。「合う」というか、まんま日本人に見える。
誰よりもよく走り、攻守に奔走し、けれどフィジカルも弱くて、ついでにシュートも弱い。
総合的に見ればチームに対する貢献度は非常に高いはずなんだが、昨年まで在籍していたダニーロに比べると格段に評価が低い。愛され方も全然違う。
ダニーロはほとんど守備はしなかったけど、「鬼キープ力」「ジャンプしないけど競り勝つヘディング」「ノロノロっとしたドリブル」とわけのわからない能力を持っていた。試合中、ベンチに寝っ転っててもサポは怒らない。
それは何故かというと、やっぱり得点に絡む力があったからだ。何かを変えてくれそうな空気を持っていた。残念ながらフェリペにはそれがない。
それでもトラップとか、パスの出しどころとか、危ないところへのカバーリングとか、時々光るものを見せてはくれている。あとは結果だけなんだがな~と思うのだが、まあ、それが一番難しいからね。
来年、フェリペがダニーロほど愛されるためには勤勉なだけじゃダメだ。何か特筆すべき能力を身に着けなきゃならない。「ゴルゴルの実」とか食べて、ゴールを量産する男になってくれれば有難いのだが。
いっそのこと特技とかあれば面白い。日本人っぽい小ネタを仕込んでおくと、もっとサポに喜んで貰えるはずで、まずはそういう空気を持つってのも意外と大事かもしれないよ。会場の空気とかが後押しすることってあるから。
フェリペが化けてくれることを願ってます。