２０１２第８節ガンバ大阪（ホーム）戦その２

【２０１２第８節ガンバ大阪（Ｈ）戦・選手評】

曽ヶ端：ワクを脅かすシュートはなし。

西：キレがあり、運動量も豊富。両サイドバックが連動して攻撃出来ていた。パスも決定的で、アシストも記録。

山村：試合慣れしてきた。最終ラインからつなぐ意識もあり、フィードもまずまず。

岩政：高さでは圧倒も、時折致命的になりかねないミスもあり若干不安。

新井場：今季一番のデキ。最後まで衰えない運動量、闘志。相手をブチ抜くシーンも多々あり、サイドバックとして文句のつけようがない。クロスも精度が高かった。左サイドの方が安定している。

柴崎：危険なところを潰し、後ろから効果的なパスを散らす。ダイヤモンド型のアンカーとして充分な働き。

小笠原：周りが最高のデキだったので、ゲームコントロールに専念出来た。

遠藤：見事な先制点。前線でのつなぎもよく、停滞感もなくなった。パスの精度も高い。

ドゥトラ：ダイヤモンド型のトップ下。ドリブルも効いていて、球離れもよく、周囲との連携も合っていた。高さでも勝てるので助かる。守備にも入っており、攻守に効いていた。

大迫：決定機を何度か逃し、今日もダメだと思ったところようやくゴール。左サイドからの動きがよかった。

興梠：得点も挙げ、ＦＷとしての役割を果たす。連動性もよかった。

青木：交代でボランチに入り、無失点に貢献。攻め上がりも大胆で、惜しいシュートも打っていた。同点、もしくは僅差の試合でこの姿勢が見られれば。

本山：見せ場はあまりなかったが、ワンチャンスでゴールを決めた。

ジュニーニョ：この展開だったら得点も欲しかったが、動き自体は悪くない。

ジョルジーニョ：スタメン、交代と采配が的中。危なげないゲーム運びだった。

一度はガンバペースになりそうだったものの、先制点を取ってからは完全に鹿島がゲームを支配。得点差が開いても諦めないガンバの姿勢が大量得点を生んだものの、後半相手にシュート２本しか打たせず、守備もよかった。

中盤でドゥトラが踏ん張れるから両サイドバックも思い切って上がれるし、スペースも生まれて遠藤が活きる。前も自由に動けて、後ろでは小笠原、柴崎が自分の仕事に専念出来るといった具合に全てがうまくいった。相手に研究されるか、運動量が落ちるまでこの形でやれるだろう。

ドゥトラは高さがあるので、後方からのルーズなロングボールに競れるのも大きい。自分だけでゴリゴリ行くこともないので、周囲との連携もいい。あとは余計なファウルで累積を溜めないようにしたい。

スタメン予想はまったく当たりません。よく考えたらセレッソ戦後半のシステム採用というセンはあった。予想は外れっぱなしだけど、メンバー固定よりも観ていて面白いのは確か。梅鉢も柴崎のプレーを観ればベンチなのも納得だろう。

今まで個人的に評価の低かった興梠、遠藤も連続ゴールを挙げるなど調子がいい。ホンモノなのか、たまたまなのか、前者だったらいいのになあと願っている。

課題だったラフィーニャにも仕事をさせなかったので、新たな鹿島キラーを生まずに済んだ。

次の相手の清水は２人退場者が出ているので、流れも追い風になってきた模様。首位仙台が怪しいＰＫ判定でしぶとく勝っているので、もやっと感はあるものの、勝ち続けていれば尻尾は見えてくるはず。

ところで、後半、ドゥトラのシュートがバー、リフレクションを興梠が叩きつけてシュート、遠藤が押し込みにいってオフサイドというシーンがあった。録画で観ると興梠のポジションはオフサイドではないように見え、シュートもギリギリ枠に飛んだようにも見えたのだが、遠藤が待っていればどうだったんだろう。

興梠はその前にも新井場からのクロスを、ヘッドで右ポストの内側に跳ね返されていて、角度的に今度は逆側の左ポストに当たりそうだった。１試合で左右両方のポストに当てる珍しい事態になってたかもしれない。

遠藤もあそこをもう少し溜めて、跳ね返りを押し込むって判断があってもよかった。勿論、その場合もオフサイドだけど、そのままゴールだった可能性もあった。もっともこれは結果論で、実戦でそんな余裕はないだろうし、消極的なのよりはいいと捉えるべきか。

もうひとつ、藤ヶ谷が後ろに下がりながらハイボールをキャッチ、スタンドが「今のゴールライン割ったんじゃね？」とどよめいたシーンもあった。テレビでは判断がつけにくかったが、セーフだったんだろうか。こんな時こそスカパーのアップ放送が役立つのに。

なんにせよ、全てがうまくいき、連戦の初戦を最高の形で取れた。気持ちよくコンディションを調整し、清水戦に望んで欲しいものだ。