2015(1)第4節鳥栖(ホーム)戦

前半を観る限り勝つ可能性はほとんどないように見えた。


ハーフタイム中の、「今日の勝利でのリシクル賞は誰でしょう?」というクイズに、「勝てないし」と自暴自棄になっていたが、終わってみれば3-1の逆転勝ち。


ハードワークを続けていた鳥栖の足は、いつも止まりそうで止まらないので、セットプレーの1点で逃げ切られるのは覚悟していた。


しかし、鳥栖が守備に重点を置き過ぎた点がかえって鹿島には良かったのか、追加点を取られる前に同点に追いつけて展開が変わった。


しかもこれまた可能性をまったく感じなかった、プレースキックでの柴崎のキックから。


易々と壁に跳ね返されていたボールがピンポイントで金崎に合い、それまで決定機を外し続けていたものの、さすがの決定力を見せて正確にヘッドで決めた。


同点に追いついてからはようやく鳥栖の足が止まり、鹿島の攻勢が実を結ぶようになった。


土居が仕掛けてPKを獲得し、柴崎が丁寧に右隅に決めて逆転。すぐさま途中出場の遠藤が柴崎からの完璧なパスを受け、得意の形で右から左足で巻いてのシュートで追加点。


その後、守備面で凡ミスがいくつか出たものの、幸いにも得点されることはなく試合終了。今シーズン初勝利となった。


セットプレーの守備や、自陣での不注意からのピンチ、ガッチリ守られた時の崩しなど攻守に渡ってクリアされていない課題が山積みだが、ドロ沼から一歩抜け出せたことは救い。


先制されて焦りもあったろうが、粘り強く攻め続けて逆転したことは今後につながるようにも思える。


消えている時間は多いものの、得点に絡めるようになってきた土居。代表での経験を持ち帰れた柴崎の1ゴール2アシスト。闘志をむき出しで得点を重ねる金崎。時々ポカミスをするが粘り強く守れている昌子。このあたりがもっと調子を上げてくれば反撃の狼煙も上げられる。


懸念材料はカイオと高崎。


カイオは相手に数枚つかれて対応され、自分自身もうまくいってないのを感じているのだろう、交代時にペットボトルを蹴り上げて3枚目の累積で次節出場停止。まあ、頭を冷やすにはちょうどいいので、もう一度新人の時の気持ちに返り、一から出直して貰いたい。間違いなく素質はあるのだから。


高崎は味方の意図を汲み取れないシーンが多く、うまく絡めていないうえ、個の能力としてもボールをキープ出来ず、突破出来ず、高さでも勝てずでシーズン前につけていた評価が随分と下がった。


このあたり味方と連携出来なくても単体で何とかなる、怪我で欠場中のダヴィには遠く及ばない。


ダヴィが復帰して鹿島の攻撃が機能し始めるかはまた別問題だが、高崎の今の状態なら、豊川、中村、遠藤(フィジカル面で問題を抱えていた様子?)をスタメンで使っている方がいいと判断されても仕方ない。何かひとつでも特徴を出して欲しい。


次はACL予選4節、広州恒大(ホーム)戦。3試合終えて勝ち点ゼロの状況で、予選突破は絶望的と言ってもいいが、無抵抗のまま終わるのか、意地を見せられるのか。注目の一戦となる。


やー、でもその前に今シーズン初勝利、まずはほっとしたね。


(以下、個人的まとめ)

【2015第4節4/3(金)】(カシマスタジアム19:04KickOff鹿島/8,539人/晴)

【スコア】鹿島 3-1 鳥栖 (前0-1 後3-0) (S 19-4)

【主審】扇谷健司(主審)、田中利幸、中野卓

【得点】

(鳥)前07分 FK藤田↑谷口 1H

(鹿)後19分 FK柴崎↑金崎 3H

(鹿)後21分 PK柴崎 1右

(鹿)後23分 柴崎→遠藤 2左

【警告】

(鹿)西2(後3分)、カイオ3(後21分)

(鳥)池田1(後27分)、菊池1(後29分)、キムミンヒョク1(後36分)、丹羽1(後37分)

【出場】

GK 曽ヶ端

DF 西 昌子 ファンソッコ 山本

MF c柴崎 梅鉢 金崎 カイオ→66遠藤 土居→90青木

FW 高崎→73中村

【サブ】佐藤 青木 伊東 中村 遠藤 久保田 杉本

【監督】トニーニョ・セレーゾ

【MyMVP】柴崎

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