2015(2)第6節広島(アウェー)戦
「入らない男」、山本の乾坤一擲のヘディングゴールをしぶとく守り切っての1-0勝利。
ここ最近の「数撃ちゃ入る」の鹿島とは違い、集中力を切らさずに守って攻撃機会を伺い、少ないチャンスをモノにした。
遠藤の左CKからの絶好のボールを山本が沈めたが、上がった瞬間に入りそうな予感がした、久々にパーフェクトなキックだった。
ただ、遠藤はほぼこれ1本といっていいくらいで、あとはシュートを打てるタイミングで貰いながら打たずにチャンスを潰したシーンが何度もあり、もう少し積極的にいって欲しかった。
逆に金崎はいくつか決定機に近いボールを受けたが枠を捉えられず、そこが残念だった。1対1の強さや、ゴリゴリと前に進めて行けるところは持ち味は出せていたが。
赤崎の評価は微妙。これをヨシとする人もいるだろうが、やっぱりボールが収まらず、トップとしては物足りない。前線からのチェイスも少なく、ボールを奪われることも多かった。基本的にトラップが下手な選手は評価が下がる・・。
ボランチに本格転向したという話の山村は、柴崎にスイッチするまでの時間を無難にやれていた。時折、足元の巧さも見せたし、高さもあって安心出来る。
しかし、前に入れて欲しいタイミングで下げることも多々あり、このあたりは慎重にやっていたのか、これからはチャレンジする回数を増やして貰いたい。
中村は消えている時間が長く、守備にも効いていたとは言えず、出来ればもっと早いうちにダヴィと交代させて欲しかった。
石井の采配はこのダヴィの投入が遅れたのを除けば、いい流れだった。もしかすれば山本の具合を考えて万が一のために枠を残していた可能性もあり、それだとしたら逆によく我慢したというところだが。
山本は唯一のゴールといい、守備でミキッチを抑え込んだことといい、文句なしのMVP。後半、振り切られることが増えたが、広島が前がかりになっていたうえに中村のフォローがなく、むしろ耐えた方。競り合いでも体を張れていた。
守備陣は浅野にバー直撃のシュートを打たれたのが一番ヒヤリとさせられた場面だったが、その他のいくつか危ないところを集中力を切らさずに守り抜いた。ファンソッコも今日はファールが少なかった。
セレーゾ時代はどこかしらダラダラした雰囲気のあった鹿島だったが、監督交代で雰囲気が一変。これは成長の止まっているカイオや、結果を残せないまま使い続けられていた土居、意味不明の佐藤らの起用が問題だった。
佐藤はもういいとして、控えに回って更に出番までなくなったカイオ、土居らはこれでもっと精進するだろう。出場機会の回って来たメンバーも、いい気合いを見せている。今のところは全てがうまく回っている。セカンドステージ首位の広島を倒したことにより、勝ち点差2まで詰めた。
あとはこの勢いでどこまで行けるか。そして、勢いが止まった時にどう凌いでいくか。監督の腕の見せ所であり、選手たちの気持ちの見せ所だ。
面白くなって来た。
(以下、個人的まとめ)
【2015(2)第6節8/12(水)】(エディオンスタジアム19:04KickOff鹿島/16,689人/雨のち曇)
【スコア】広島 0-1 鹿島 (前0-1 後0-0) (S 0-0)
【主審】高山啓義(主審)、相葉忠臣、穴井千雅
【得点】
(鹿)前32分 CK遠藤↑山本 1H
【警告】
(鹿)西1(前33分)、遠藤1(前41分)、赤崎1(後26分)
(広)ドウグラス2(後40分)
【出場】
GK 曽ヶ端
DF 西 ファンソッコ 昌子 山本
MF 山村→63柴崎 c小笠原 金崎→90+2ダヴィ 中村 遠藤
FW 赤崎→73土居
【サブ】佐藤 植田 伊東 柴崎 カイオ 土居 ダヴィ
【監督】石井正忠
【MyMVP】山本