2015第95回天皇杯2回戦FC琉球戦
無様な消耗戦という印象。
勝つことだけが大事だったので内容は関係ないと言えばその通りだが、なんとなくプレーしているという感じで雑な試合だった。
一番の原因はゲームを締めてくれることを期待していたキャプテン本山。ワンタッチプレーはいいことだが、この相手なら無理な選択をしなくても丁寧につないでいけばもっと崩せたと思う。囲まれて取られることも多く、安定しなかった。
そして、やっぱりこの人、佐藤。2-0とリードし、後は少しずつ加点していき、選手交代で両サイドバックを休ませていくべき展開。
それをPA内で相手を倒してPKを与えてしまい、あっさり決められ2-1と競った形にしてしまった。あの場面、出るならボールを確実に弾きたいし、そこまで無理しなくてもいい場面だった。FKを見送って、あわや後ろの選手にヘッドを決められそうにもなるし。
「経験が大事」とは言うが、もうそれなりに試合に出ていてこの判断しか出来ないなら、他のキーパーを試して貰えないか。使って駄目なら納得する。
一発勝負で後ろのメンバーをいじりたくないと言って無理使いしたが、こんな簡単に失点するなら意味がなかったね。J2相手になると無理なのではないか。
休ませて欲しかった西、山本を90分使ってしまい、土居、赤崎も無駄に疲労した気がする。土居は連携がまったく取れずにフラストレーションが溜まっただろう。
伊東がどうやら足首の怪我のようで西は仕方なかったにせよ、ダヴィがベンチにもいなかったのは怪我なのか構想外なのか。
山村はコンビがルーキーの久保田だったとはいえ、相変わらず軽くスピード感もない。もともとこういうプレースタイルだが、チームを引っ張って欲しいポジションだけに物足りない。攻撃のスイッチも入らなかった。
攻撃陣は入れ替わっているので、組み立てが出来ないのはある程度仕方ないが、それにしても崩せず、後半においてはグダグダ。2-1で勝ち切るプランだったのかもしれないが、キーパーが頼りなくて前に出れなくなったのかもしれない。
先制点は久々出場の豊川。スーパーFKを決め、自らのバースデーを祝った。U22でも蹴っていたことがあったし、このくらいは蹴れるのだろう。CKの精度も高かった。
2点目もサイドから裏を抉るランニングで西の縦パスを折り返し、赤崎シュートのこぼれをファーで待っていた山本が冷静に決めるという流れに絡んだ。
2-1の時間帯が長く続いた後、後半途中で相手選手が2枚目のイエローで退場。これで少し楽になった感じがした。
交代で入った杉本が左足でミドルを決め、3-1としたところでようやく勝ちを確信。
いきなりビッグチャンスを作られたり、途中も流していた部分もあるだろうが、押し込まれる時間も長く、ストレスの溜まる試合だった。
久保田は決定機で胸トラップからシュートを選択したあたりを見ると、ああいうスマートなプレーを好む選手な気がした。ボランチとしては合格とは言いづらく、相手が琉球なので耐えられたが、J2レベルでも厳しい感じがした。まだまだ経験が必要で、今の状態なら梅鉢の方が上かと思われ。
全体的にプレーの質が悪く、こういう相手だからこそ、もっと丁寧に1本1本をつないでいって欲しかった。
メンバー落ちになるとこんな試合になるだろうが、こういう試合をサッカー協会は望んでいるのかね。もういい加減シード制を復活させて貰いたい。
勝ったことだけが救い。キリングされちゃったチームもあるみたいだし、とりあえずは良かった。こんな試合のことは忘れて、ガンバ戦に備えよう。
(以下、個人的まとめ)
【2015第95回天皇杯2回戦 9/9(水)】(カシマスタジアム19:00KickOff琉球/人/曇)
【スコア】鹿島 3-1 FC琉球 (前2-1 後1-0) (S 18-4)
【主審】岡宏道(主審)、蒲澤淳一、川崎秋仁
【得点】
(鹿)前18分 FK豊川 1右
(鹿)前31分 山本 1左
(琉)前38分 PK田中 1右
(鹿)後36分 久保田→杉本 1左
【警告】
(鹿)佐藤1(前37分)
(琉)中山1(前42分)、田中(後17分、後30分)、才藤1(後45分)
【退場】
(琉)田中(後30分)
【出場】
GK 佐藤
DF 西c 植田 青木 山本
MF 山村 久保田 c本山→88鈴木優 豊川→66杉本
FW 赤崎 土居
【サブ】曽ヶ端 ファンソッコ 梅鉢 大橋 杉本 金崎 鈴木優
【監督】石井正忠
【MyMVP】豊川