2017第26節新潟(アウェー)戦
展望記事で「大岩の采配は想定外のことが起こった時に冒険し過ぎて崩壊してしまう」と書いたが、前半で0-2ビハインドという展開は想定内だったかどうか。
試合後のインタビューでハーフタイムで喝を入れたと言っていたが、それで目を覚ましたとすればたいした統率力とも言える。特に選手を入れ替えるわけでもなく、流れを押し返した。
試合の入りは相変わらず緩い立ち上がりであっさり失点。レアンドロのボールロストからカウンターを受けてのものだが、その前にも1本危ない場面があり、決められるべくして決められた感がある。ファーストシュートもいつも通り先に打たれて決定的ピンチ、今回は決められた。
しばらくして鹿島がボールを支配する時間が長くなり、自分たちのペースを取り戻したが、最後のところでアイデアと精度が足りずゴールを割れず。
連続スタメンの金森はいい面もあったが、ちょっとずつ惜しい。試合慣れで克服されてくれると嬉しいのだが、こういうタイプだったら嫌だな・・。
全体的に集中力の切れた前半終了間際、相手のチャンスを一発で沈められ、痛恨の2失点目。この守備は酷かった。0-2で折り返す展開は厳しく、勝ち点を落とすのを覚悟したほどだ。
後半、喝が効いたのかどうかはわからないが、鹿島がチャンスを多く作って得た右CKをレオシルバが蹴り、ニアで西がフリックしてファーでフリーのレアンドロがヘッドで合わせて反撃の一点目。
それまでのセットプレーにまるで見どころがなく、レオシルバのキッカーはやはり不適格なのかもしれない・・と考えていた矢先の出来事で、どこを狙って蹴っているのかと思っていたが、あれが狙いだったのか。
この1点がレアンドロのやる気スイッチとなった。交代で安部が入ってチームも前がかりになり、狭いところで仕掛けて打ったシュートのこぼれを西が丁寧に落とし、レアンドロが落ち着いて左足を振り抜いて同点。
押せ押せになってからは攻守が噛み合い、三竿健(弟)のパスを受けたレアンドロがワンタッチで相手を引きはがしてからの左足シュート、ハットトリックの逆転弾となった。
緩慢なプレーから1失点目を喫するなど怖い部分もあるが、こうやって爆発する力も持っている。見極めが非常に難しい選手だが、よく使いこなせているなあと素直に大岩に感心する。石井体制の頃は、完全に戦力外扱いでカウントしていたくらいなのに。(おもにブログ主が)。
トドメは西が得たPKを金崎が決めた。扇谷主審にしては珍しくPKを取ってくれた。なかなかシュートチャンスもなかった金崎だったが、得点を挙げられると報われるし、いい得点になったと思う。
結果的には4-2と華々しい勝利となったが、観ている方としてはヒヤヒヤものだった。もうちょっと集中してやって欲しいなというのが本音だが、こういう展開でも勝ち点3を取れるところは鹿島の強みとも言える。
安部は途中出場で流れを変えられるし、今のところはジョーカーで置いておくのがいいのかもしれない。
土居は後半ほとんど消えていたが、あそこまで引っ張ったということは、画面上では見えないところで貢献していたのだろうか。もっと早くに交代しても良かった気がするが。
蓄積疲労が見えていた山本に代えて西をスタメンにしたのも正解だったと思う。いい具合に得点に絡んでくれていた。一方、伊東はもうひと工夫欲しい。そこがこれから先、一流の選手になれるかどうかのポイントだろう。
ともあれ、勝ち点を落とさずに済んだのは良かった。守備の崩れを攻撃で挽回出来た点もプラス。川崎が当たり前のように勝つので勝ち点差を広げられないが、3位以下はいい感じの結果となった。
日程が詰まって天皇杯が重なるが、コンディションを見極めながら勝ち続け欲しい。
(以下、個人的まとめ)
【2017第26節 9/16(土)】(デンカビッグスワンスタジアム18:03KickOff鹿島/25,453人/曇)
【スコア】新潟 2-4 鹿島 (前2-0 後0-4) (S 5-16)
【主審】扇谷健司(主審)、越智新次、武部陽介
【得点】
(新)前05分 小川→ドウグラスタンキ 2左
(新)前45分 磯村→ホニ 4右
(鹿)後04分 西↑レアンドロ 7H
(鹿)後22分 西→レアンドロ 8左
(鹿)後36分 三竿健(弟)→レアンドロ 9左
(鹿)後44分 PK金崎 11右
【警告】
(鹿)三竿健(弟)4(前26分)
(新)ドウグラスタンキ4(前19分)、磯村2(前45+2分)
【出場】
GK 曽ヶ端
DF 伊東 植田 c昌子 西
MF レオシルバ 三竿健(弟) レアンドロ→86山本 土居→89永木
FW 金森→61安部 金崎
【サブ】クォンスンテ 山本 ブエノ 中村 安部 小笠原 永木
【監督】大岩剛
【MyMVP】レアンドロ(3)
【DAZN】2クルクル、最大15秒、フリーズ0回(サインアウト0回、ロゴ出現0回)