負けると何も残らないザーゴ流

試合後にザーゴが審判団に対して爆弾を投入したようだが、気持ちはわからなくもない。ただ、あそこまで言ってしまうと次に鹿島が疑惑のＰＫを貰った場合、本当にわざと外さないといけなくなるし、そうなるとそれはそれでなんらかのペナルティがあるのでは。

審判の判定はかなり名古屋寄りでストレスは溜まったが、ＰＫ自体は和泉の不注意で取られても仕方ないものだった。金崎の肘打ちだけに留めておけばいいものを、ＰＫがどうとか言い出したら別の論争になってしまう。

試合中に頭を抱えてしまったりと、感情をコントロール出来ないというか、監督という仕事向いてないのでは？と思わなくもないが、来年も続投なのだろうなあ。

正直、勝利はいくつか上げて順位もそこそこまで持ってきてはいるが、チームが強くなっている実感はない。

メンバー固定で戦っているザーゴ流は、勝ち点３を取れればそれでもオッケーだが、負けた時に何も上積みが残らない。

これだけ同じメンツでやっているならいい加減、意志の疎通は出来ていないといけないし、監督の戦術が浸透して狙いどころも統一されていないとおかしいが、全員が共通イメージ持っているようにはとても見えない。

というのも３人目、４人目の動きがほとんどなく、持ってから次を考える、受け手もそれを見てから動き出す、の繰り返しで全然テンポも上がらないし、プレスを強くかけられると「いのちだいじに」のザーゴの指示？通りにバックパスを選択して最後はキーパーからのロングフィードになる。

名古屋戦で言えば、あれだけボールホルダーにプレスをかけてくると、ワンタッチ、ツータッチで回せばはがせるし、その動きに連動して裏も狙えたはず。実際、何回かはそれで裏を取れた。

土居がエリア内で受けたのがその成功例だったが、土居はその後が残念。マテウス並みの演技力を出せとは言わないが、エリア内なら仕掛けて突っ込めば何か起きるかもしれない。

コロロキさんとかディエゴ、パトリックらならボールだけ先に出して相手の足目がけて突っ込んで転ぶくらいのことはする。個人的にあんまりこういうプレーは好きではないが、審判がそういう判断をするタイプならそれに準じるしかない。

ちなみにその時の土居の選択はヒールでのバックパスで、あそこをシュートで完結させられないのがキツい。

アラーノはカウンターから一瞬もたついてチャンスを潰しかけたが、一応シュートは打てた。多分、枠内シュートはこの１本だけだったような気もするが、あれがコースに決まるようになればなあ。

全体としてもレオシルバが下がってからは前にいく推進力がなくなり、名古は出場時間が短かったとはいえ記憶に残るプレーがあったかどうか。三竿が離脱するならチャンスではあるだろうが、白崎の方がいいと思う。

町田や沖にも綻びが見え始めていて、経験値をきちんと積めているのかどうか。大岩政権時の、ツキがあれば勝てるが自分たちから勝利を取りに行くことが出来ない、という問題点が解決されておらず、先制されるとそのまま完封とかむしろ悪くなっているのでは？

次節、マリノス戦はアラーノがレッドカードで出場停止（になるはずだが）、和泉と三竿が欠場濃厚。ザーゴの主軸がごそっと抜けるわけだが、こういう時にサブ扱いされている選手は頑張って序列を覆して欲しい。

一応、スタメン希望。沖、小泉、犬飼、奈良、杉岡、永木、レオシルバ、白崎（怪我だったのを忘れていた）、松村、エヴェラウド、上田。

ハイラインの裏を何度でも突いて欲しいので上田が裏抜けを繰り返し、松村のスピードで２列目からの飛び出しを期待。試合のコントロールは土居よりも白崎の方がうまいと思っているので、チャレンジして前に積極的に仕掛けて欲しい。

永戸はずっと物足りなく思っていて、たとえば札幌の福森くらい精度の高いクロスを入れてくれれば文句ないのだが、縦のスピードもないし、判断も遅い。中に３人入っていたらもうクロスでいいのでは。下げる選択がわからない。

松村と上田、杉岡は最初から飛ばして貰い、動きが鈍れば荒木、土居、永戸と交代。リードしていれば時間帯によってザーゴお得意の５バック要員で関川投入でもいいが、これは来年以降につながらない気がするので、別の試合の締め方を模索して欲しいとは思っている。

優勝がなくなって２位を目指す路線は変わらないが、全勝しても相手が３～４つ落とさないと届かないので厳しいところ。前節で今季のリーグが成立したので、３位に入って少なくなった賞金を取るか、悪くても４位でのおこぼれＡＣＬ権利。

「残り全部決勝戦」という言葉が空虚になる敗戦だったが、気持ちを切り替えて勝ち続けて欲しい。