攻撃のスイッチは誰が入れるのか
去年までは間違いなくマルキーニョスだった。 チームが停滞している時、誰よりもよく走り、自分で仕掛けてその意思を示した。年を取るにつれ凄みはなくなっていったが、周りが引っ張られていたことは確かだ。 今年は誰がそれを引き継ぐか興味がある。水戸戦では新井場だったと思うが、こちらも歳が歳だし、そうそう何度もアタックはかけられない。ゼロックスでは控え目にプレーしていて、それが攻撃の厚みのなさに直結していた。やはりサイドの選手が攻撃のスイッチでは難しいところがある。 効果的なのはやはりFWで、本当なら興梠がそれをしなければならないのに、残念ながら出来ていたとは思えない。要は怖さがない。 PA近辺でボールを持つ。仕掛けてくるかシュートを打ってくるかわからない。そういうところがない。クロスに対しても中に人がいる時、ほとんどの場合に折り返しを選択する。もっとエゴイストに。 大迫にはその姿勢が見られたのだが、一度バーに弾かれてからはパスの選択が増えた。結果を出さなければ試合に出してもらえない立場なのはわかるが、FWとしての本能を、観ている者が納得するプレーを選んで欲しい。 ゼロックスの試合後、オリヴェイラも心配していたが、「決定的な場面での得点。主導権を握っても決められなかった」という点。勿論、サポも心配している。 攻撃のスイッチを入れる選手にもっと自覚を持たせよう。興梠、大迫にそれが出来ないのであれば野沢でもいい。本山にはそれが出来るが、フィジカル的に90分、全試合は無理。 とにかく観ている者が、「おおっ、今から攻撃するんだな。そして、決めるんだな」とわかる、「カチッ」というスイッチの音が聞きたい。