２０１６（１）第６節広島（ホーム）戦

スコアは完勝。ナビスコ予選との両取りを成功させ、最高の結果を手に入れた。

欲を言えば川崎が引き分けてくれていれば、だったが、ガンバ、ＦＣ東京、川崎ら上位陣との対戦を負けなしでクリアした。上位対戦では苦手な浦和を残しているが、ここを凌げばファーストステージ優勝も見えてくる。

ゲームの話に戻すと、スタメンはトップに土居を起用、左サイドは守備的に入ったのか中村からスタート。

開始早々に土居がエリア内でシュートを打ち、一度クリアされたボールを綺麗にトラップを決め、ニアの物凄く狭いゾーンを打ち抜いて先制点。あれが入るなら他のシュートは余裕で入るだろうと思うのだが、とにかくこの先制点が効いた。

前半からお互い激しい攻防を繰り返し、相変わらず右サイドをミキッチが切り裂いて来るも、山本が粘り強く対応し、決定機はそれほど作らせなかった。影の功労者。

しかし、前半のうちに塩谷→ウタカの縦パス１本で、昌子があっさり裏を取られて失点。ほぼ昌子の失点だが、エリア内にはそこそこ人数がいたように見えただけに、曽ヶ端がもうちょっと我慢出来れば・・？と思う部分もあった。ただ、曽ヶ端はこの後、何本かファインセーブを見せ、１失点で守り抜いた。

後半頭から織り込み済だったのか中村をカイオに交代。ミキッチの攻撃を弱めつつ、カイオの脅威か前にも押し込め、エリア付近での攻撃が続いた。

密集地帯からカイオが緩く上げたクロスを、前線に上がっていた柴崎がＦＷさながらの完璧なヘッドで決めて勝ち越し。あんな力強いヘディングシュートが打てるとは。入団当時の大迫より確実にうまい。そう言えばゲーム途中から右サイドバックに入った時も普通にこなしていたし、センスの塊なのかどこでもこなせる。ＣＢとかでも全然やれそうだ。

３点目はカイオがエンドラインの角度のないところからニアをブチ抜いたもの。これで試合のすう勢が決まった。広島の勢いが鈍り、さすがに日程面での疲労が鹿島有利に働き始めた。

本当ならここから畳みかけて相手に嫌なイメージを植え付けるくらいに加点していかなければならないのだが、鹿島は疲れだけとはいえない雑なプレーが多かった。いわゆるスキだらけ。結果的にカイオがトドメの一撃を決めて事なきを得たが、もしどこかで１点でも取られていたら一気にやられていた可能性もあった。

特に土居。１点目は見事だったが、続くチャンスでポストに当ててからプレーにムラが出始め、難しいプレーをしては奪われてカウンターを与えたり、絶好のチャンスで無理にシュートを打って大きく枠を外したり。

一番残念だったのは、終盤相手陣内でボールを奪ってカウンターになった場面。右におそらく赤崎がフリーになっていたと思うが、ループを打って枠外し。あそこは我慢している赤崎に打たせてあげる気配りが欲しい。

他の選手もそうだったが、赤崎は味方を使うプレーをしていたのにボールが返って来ないのでは、次から「じゃあオレも」って自分だけのプレーに走ってしまっても責められない。得失点差も重要な要素になってくるので、取れる時には取りたいし、鬱憤の溜まっている選手を上手に乗せるのも重要なこと。

金崎も左太もも打撲とのことだったが本調子ではなく、ボールの収まりも悪かったし、シュートの精度もなかった。サイドに流れて組み立てには参加出来ていたが、フィニッシュの部分で仕事が出来ず。途中交代で不服そうだったが、妥当な交代だった。

注目の遠藤は４５度のシュートを打てるチャンスが２度ほどあったが打たずじまい。可もなく不可もなくといったところで、少しばかり残念。

小笠原は途中から明らかに運動量が落ちて、永木に交代したらどうかという気もしていたが、やはり誰よりもボールホルダーにチェックに行き、声も出ていた（画面越し）。代えづらいのはわかる。次節出場停止で、昨年やらかしてしまった湘南相手なので、ちょうどいいのか？永木が古巣相手のスタメンになりそうだ。

カイオは流れも変えたし、２得点１アシストで文句なしのＭＶＰだが、３－１リード後、わざとなのかどこか痛めているのか定かではないが、集中力を欠いているようなプレーが散見された。

ブラジル人選手は良くそうやって油断させるようなプレーを見せるが、そうとは言い切れない怠慢とも取れるプレーがいくつか見えたので、もし気を抜いていたのなら流れを失いかねないので引き締めてやって欲しい。マリーシアだったら完璧に騙されているので、名演技と言っておく。

カウンターに入った時、シュートまで打ち切るのか、時間を使うかの選択が曖昧で、カイオに限らず土居もそうだったが、なんとなく攻めてボールを失って逆にカウンターという無駄に体力を消耗する戦いになってしまっていた。結果的には快勝だが、修正すべき点はしておいて欲しいと思う。

と、もやっとするものもあったが、とにかくナビスコ予選からフルメンバーで両方勝てたことは喜ぶべきこと。しばらくは中１週が続くので、しっかり体力を回復させて欲しい。

（以下、個人的まとめ）

【２０１６（１）第６節4/10(日)】(カシマスタジアム16:04KickOff鹿島/19,764人/曇)

【スコア】鹿島　４－１　広島　(前１－１　後３－０)　(S 17-12)

【主審】西村雄一（主審）、三原純、大川直也

【得点】

(鹿)前08分　土居　１右

(広)前36分　塩谷→ピーターウタカ　５右

(鹿)後12分　カイオ↑柴崎　１Ｈ

(鹿)後16分　カイオ　２左

(鹿)後45+3分　柴崎→カイオ　３左

【警告】

(鹿)小笠原３(後40分)

(広)宮吉１(後42分)

【出場】

ＧＫ　曽ヶ端

ＤＦ　西　植田　昌子　山本

ＭＦ　柴崎　c小笠原　遠藤→88永木　中村→46カイオ

ＦＷ　土居　金崎→72赤崎

【サブ】櫛引　ブエノ　伊東　鈴木　永木　カイオ　赤崎

【監督】石井正忠

【MyMVP】カイオ