2016(1)第1節ガンバ大阪(アウェー)戦
サプライズ満載の開幕戦。
キーパーこそ手堅く曽ヶ端からだったが、長期欠場を覚悟していた柴崎が復帰。パトリック、宇佐美のベンチスタート。分の悪い勝負と思っていた試合を1-0での会心の勝利。新スタジアムに名を刻んだ鈴木の決勝弾。金崎のシャツインしながらの後ろだけ出してRISOのロゴを出す裏技。(前半終了間際)。
各部分で強度が足りないと感じていたが、前線に金崎、中盤に柴崎が入ったことで一気にバランスが良くなった。
金崎は期待通り前から激しく動いてくれるし、難しいボールも収めてくれる。動き出しもいいのでボールも出し易い。勿論、常にゴールも狙っている。
闘志むき出しのスタイルは、若干ヒートアップし過ぎて2枚目のイエローが出そうで怖かったが、そこのところは注意して欲しい。したたかに挑発してくるチームプラス沸点の低い主審のコンボだと、瞬殺される恐れもある。
そして、なんといっても鈴木。
ともに途中出場したカイオからの柔らかいクロスを、DF2人と競り合いながら、しっかり頭で叩いて沈めた。入り方といい、合わせ方といい、気迫といい文句なしのMVP。プレシーズンマッチでの得点力が本物だということを証明した。
ガンバの誤算は前半で丹羽が怪我で交代したことだろう。赤崎との接触で倒れた時に右肩を痛めたようだったが、これでカードを1枚切らざるを得なかった。パトリックは最初から出すつもりがなかったのか不明だが、交代に余裕がなくなったことは確か。
石井の采配は選手の選択、タイミングが完璧だった。宇佐美が突入された直後だったが、カイオが入ることで宇佐美が守備に回り、ボールを持っても怖さがなくなった。パトリックがいればそれでもプレッシャーはあったろうが、長沢も悪くなかったとはいえ、パトリックに比べると守る側としては助かる。
アデミウソンが噛み合ってくると脅威だが、今のところ単発に終わっている。カードを何枚か貰わされてしまったが、鹿島としては次回対戦時には対策が必要だろう。
ゲーム展開は、試合前の個人的予想ではガンバがボールを持って鹿島が耐え、カウンターでなんとかチャンスをモノに出来ればというものだったが、強力2トップがベンチスタートだったぶんと、金崎の突進力によって、鹿島が攻める展開になった。
ガンバにしては隙も多く、得点シーン以外でもいくつかチャンスはあった。オフサイドになった赤崎のプレーは、解説も言っていたがもう少し我慢して欲しい。このタイミングの取り方が佐藤寿や大久保にあって、赤崎にないもの。
中村は金崎が圧力を引き受けてくれたおかげか、いい部分を出せていた。ただ、ドリブルでライン際まで抉ってシュートを打ったシーンは、ファーの右上を狙ったのだろうが、中に味方も詰めていただけに、ゴロで強いシュートを狙って欲しかった。
ピンチは藤本の前半バー直撃と、後半ゴロシュートを曽ヶ端がセーブした場面。それ以外はいい形で打たせていなかったので、潰すべきところは潰せていたのだと思う。
新スタジアムで意気も上がるガンバ相手に、アウェーで勝ち点1なら充分と低く見積もっていたこと謝りたい。最高の勝利をありがとう。
いや、最高の勝利はリーグ優勝を決めた時だな。せっかくの勝利を、開幕ダッシュにつなげたい。
(以下、個人的まとめ)
【2016(1)第1節2/28(日)】(市立吹田サッカースタジアム14:09KickOffガンバ大阪/32,463人/晴)
【スコア】ガンバ大阪 0-1 鹿島 (前0-0 後0-1) (S 9-10)
【主審】今村義朗(主審)、相樂亨、名木利幸
【得点】
(鹿)後27分 カイオ↑鈴木 1H
【警告】
(鹿)昌子1(前44分)、金崎1(前45+1分)、植田1(後9分)、西1(後33分)、小笠原1(後45+2分)
(G)米倉1(前27分)、倉田1(後45+3分)
【出場】
GK 曽ヶ端
DF 西 植田 昌子 山本
MF 柴崎 c小笠原 遠藤→69カイオ 中村→90+3三竿
FW 赤崎→69鈴木 金崎
【サブ】櫛引 伊東 青木 三竿 鈴木 カイオ ジネイ
【監督】石井正忠
【MyMVP】鈴木