2017JリーグDAZNニューイヤーカップ、福岡戦

全てのタイトルを獲ると口にしたわりに、あっさりと最初でつまづいた。タイトルの大小は関係なく、言ったからにはその姿勢を見せて欲しかった(特に横浜FC戦)。


今日の試合も昨年までJ1だったとはいえ福岡相手に1-0の辛勝、最後は植田のハンドを見逃して貰っての勝利だけに、結果は納得のいくものではない。


かといって内容が良かったといえばそうでもなく、ゼロックスまで残る実戦はあとひとつ。J1トップクラスの相手とまともに戦えるまでに仕上がるのか。


とにかく90分通して攻撃の形が作れず、単発で仕掛けがうまくいくこともあるが、シュートで完結しないことが多い。メンバーが入れ替わりでやっているので仕方ない部分はあるとはいえ、迫力が感じられない。7本は合格点とは言えない。


唯一の得点はCKから。三竿雄(兄)が蹴り、中で鈴木が体勢を崩しながらも左足でミートして押し込んだ。前半、レアンドロからの決定的なパスを外していただけに、ストライカーとして価値ある得点だった。


三竿雄(兄)のCKは前半、山なりのボールしか蹴っておらず、それしか蹴れないものと思っていたが、軌道を変えたボールが相手の隙を作ったということは作戦だったのか。しかし、オーバーラップしてのクロスの質が非常に悪く、まともに上がったのは一本もなかった。


厳しいボールに追いついているのかもしれないが中に上がってこそで、勝負になるセンタリングがひとつもなかったというのは不安点。


もうひとつ気になったのはハイボールの競り合いで空中戦を避けるかのように一旦ボールを落としてからという選択が多かったところ。トップレベルの選手が相手だとあれは致命傷にならないか。


クォンスンテは鋭いミドルシュートを弾くでもなくキャッチした点に高評価だが、FKのボールを同じようにキャッチしようとしてこぼし、あわや失点という場面もあって評価はイーブン。出来るのならばキャッチした方がそこで相手の攻撃も途切れるし、カウンターの起点にもなる。


状況判断は慎重にやらないといけないが、キャッチ出来る、というポイントは大きい。DFとの連携ミスで無人ゴールを開設した点はまだ仕方ない部分。後半交代の曽ヶ端は1本ビッグセーブで川俣との格の違いを見せた。声もよく通っていた。


そして、今季、鹿島の命運を左右するであろう選手がレオシルバであることがわかった。攻守に絶え間なく動き続け、最初だけ良かったレアンドロの4倍(当ブログ比)は働いていた。


前半、相手選手と重なって膝を変な形に曲げて倒れた時には血の気が引いた。柴崎が抜けた今、レオシルバを失うことは戦力半減くらいのダメージがある。


幸い90分出場し、無事で済んだようだったが、レオシルバが無双してくれている間に、三竿健(弟)は安心出来るレベルまで成長して貰いたい。永木も負傷中のようで、激戦区と思っていたボランチが少し脆くなっている気がする。


気がかりなのは2列目も同じく。鹿島は万能型の選手が多く、金崎、鈴木、土居、金森、ペドロ・ジュニオールとFWもMFもこなせるタイプは揃っているが、純粋な2列目というか、ボールを持ってゲームを作れるタイプが遠藤くらいしかいない。


レアンドロがそれを担ってくれれば助かるのだが、裏に抜ける動きで何本かいいものを見せたものの、ボールを持って攻撃を組み立てるという点に関しては、さっぱりと言ってもいいデキ。ロストする回数と成功してシュートまでつながる回数を比較すれば、しっかりと計算はしていないが、かなりロスト率が高いのではないだろうか。


中村が一人立ちすればとも思うがゲームに出られないコンディションでは話にならず、田中、安部ではまだ難しい。


守備陣では植田もなんだかピリッとせず、昌子が抜けた時が怖い。今のままでは守備は昌子とレオシルバに頑張って貰うしかなく、負担が半端ではない。


せめて守備の不安を一掃出来るくらいに攻撃が華やかであれば問題ないのだが、そこもしょぼっとしていて、どちらも反省の多い試合内容だった。


(以下、個人的まとめ)

【2017JリーグDAZNニューイヤーカップ宮崎ラウンド(3) 2/6(月)】(KIRISHIMAハイビスカス陸上競技場14:04KickOff鹿島/2,271人/晴)

【スコア】鹿島 1-0 福岡 (0-0 後1-0) (S 7-6)

【主審】中村太(主審)、越智新次、森川浩次

【得点】

(鹿)後04分 CK三竿雄(兄)↑鈴木 2左

【警告】

(鹿)西1(前23分)

(福)山瀬(前26分)、ダニルソン(後45+4分)

【出場】

GK クォンスンテ→46曽ヶ端

DF 西 植田 昌子 三竿雄(兄)→63小田

MF c小笠原→59三竿健(弟) レオシルバc レアンドロ→63遠藤 鈴木→78赤崎

FW 金崎→77安部 土居→86金森

【サブ】曽ヶ端 小田 伊東 町田 三竿健(弟) 遠藤 安部 金森 赤崎

【監督】石井正忠

【MyMVP】鈴木

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