2025第26節福岡(ホーム)戦
首位に返り咲いた直後の試合で、ここから勝ち続けていかなければならないところで早くも躓いた。
アウェーなら追いついての勝ち点1は評価出来るかもしれないが、ホームで、しかも短期間に長距離移動を繰り返している相手に運動量でも圧倒出来ずに1-1が精一杯の状況は不甲斐ない。
チャンスの時に駆け上がる迫力は完全に相手が上。こちらはどういう意図を持って攻撃したいのかがまるで伝わって来ない、薄い内容だった。
ボランチを柴崎、三竿でスタートし、樋口をサイドハーフで起用。どういう狙いなのかは最後までわからなかったが、三竿で強度を出して樋口で運動量をカバーしようとしたのだろうか。
ゲームを作る役割を期待されたはずの柴崎のデキが悪くて、持ち過ぎて刈り取られたり、チャンスでのシュートを決め切れなかったりとスタメン起用に応えられなかった。
三竿、樋口も同様で無難にプレーしている、というだけの印象で何も記憶に残らなかった。
鈴木は転がり過ぎ。疲れているのはわかるが、プレーが続いて味方のチャンスになったのだからすぐに立ち上がって攻撃に参加して欲しい。
起点になる場面も少なかったし、シュートも打ったかな? 捌いているのは降りてきてボランチ付近のプレッシャーがない場面のみで、相手のマークがキツいエリアでほとんど仕事が出来なかった。
ヘディングでの競り合いは多分全負けのように見えたし、何よりも出足が悪い。こぼれ球に対する反応がすこぶる悪くてほとんど相手方のボールになる。
唯一、得点になったシーンでは起点になって、松村、田川の頑張りからこぼれ球をダイレクトで枠に飛ばした舩橋のスーパーゴールでなんとかなったものの、エースというならこれくらいで満足してくれたら困る。
案の定というか試合後に異議でカードを貰ったようで、キャプテンオンリーが浸透すればもっとハイペースでカードを量産しそうに思う。
交代で入った舩橋と知念の出足は鋭かった。だったら最初からこの二人でいいのでは、という話になるのかと思うが、そうなるとまた別の問題が出てくるのだろう。船橋は90分戦う体力がないし、知念も怪我が心配。
それに後半からギアを上げる役割としては三竿、樋口はどちらかと言えば守備的。
濃野は怪我以降ぱっとしない。戦術の違いもあるだろうし、佐野や師岡がいてフリーで動けた昨年とは違うのかわかるが、積極性もないし、オーバーラップの回数も少ない。
ここぞという時のパスミスは昨年はほとんどなかったのに、今はイージーミスでロストすることもあって、怪我の影響でだいぶ力を落としてしまったのかなと感じている。応援している選手だけに残念。
レオセアラは相手のセットプレーからのカウンターで、センターライン付近でフリーでボールを持って打ったロングシュートが唯一の見せ場だったかな。足を滑らせたのだと思うが、枠に飛ばせば1点だった。
チャヴリッチもいまいち。当たりの強い福岡相手には相性が悪かったのだろうか。鈴木も微妙な感じなので、前線がこれではチャンスらしいチャンスを作れなかったのも当然。
松村は入ってすぐのプレーで脚を痛めてしばらくピッチの外に出たのが痛い。あの時間帯に鹿島は交代で勢いを出したかったのにギアチェンジが出来なかった。
それでも、小川からのピンポイントのクロスにゴール前に入って来て、ドフリーでヘディングを合わせたシーンは枠に飛ばして欲しかった。柏戦で決めたゴールよりも簡単だったと思うが。
田川はかなり調子がいいみたい。福岡相手にヘディングでも負けていなかったし、キレのある動きでこぼれ球も回収し、ゴールにも絡んだ。
スキルが1つしかない使いづらい選手というイメージを勝手に持っているが、今の調子の良さだとレオセアラやチャヴリッチよりも鈴木と合っているぶん、アドバンテージがあるのではとさえ思わせられる。
とはいえ、相手が疲れ始めた頃だからこそ効いているぶんもあるだろうし、スタメンで使うとやっぱりそれはそれでという感じになるのかな。
エウベルは想定していた以上にコンディションも悪くない。ボールを簡単にロストしないし、パスの出しどころと精度、出した後にゴールに絡んでいく動き、単騎で仕掛けられるドリブルなど攻撃において非凡なものを見せつけた。
加入してすぐにこのくらい出してくれたら、今後、攻撃においては切り札になりえると感じさせた。
ただ、心配していた守備に関してはあの短い時間でさえ不安があった。ピンチになっても戻って来ないし、全力でプレスをかけるわけでもない。いかに攻撃に専念させられる状況を作れるかどうかが、エウベルが活きるかどうかの分かれ目になるだろう。
まあ、レオセアラやチャヴリッチも、本当は守備の負担をなくして攻撃専門にさせればもっとチャンスを作ってくれるとは思うんだけども。
京都が勝って首位に浮上し、明日に試合を残している柏にも抜かれる可能性もある。下からは町田、広島、浦和が上がってきて、もう一度3連敗などしようものなら優勝は遠のくだろう。
「毎試合が優勝戦のつもり」というのは個人的には感心しないフレーズと思っていて、理由としては何回もそれが続けば「優勝戦」の意味がなくなるから、というものだが、まずは目の前の試合をどうやって勝ち切るか、のところを全員で意志共有して勝ちにつなげて欲しいと願っている。
(以下、個人的まとめ)
【2025第26節 8/16(土)】(メルカリスタジアム/18:03KickOff福岡/30,672人/晴)
【スコア】鹿島 1-1 福岡 (前0-0 後1-1) (S 11-10)
【主審】(主審)イバン・バルトン(エルサルバトル)、道山悟至、森川浩次、(VAR)荒木友輔、長谷川雅
【得点】
(福)後05分 藤本→碓井 3右
(鹿)後39分 舩橋 2右
【警告】
(鹿)樋口2(前18分)、知念2(後32分)、鬼木2(後41分)、鈴木2(試合終了後)
(福)ウェリントン2(後27分)、安藤3(後39分)、秋野3(後45+2分)
【出場】
GK 早川
DF 濃野 植田c キムテヒョン 小川
MF 三竿→55舩橋 c柴崎→55知念 樋口→55松村 チャヴリッチ→62エウベル
FW 鈴木 レオセアラ→69田川
【サブ】梶川 津久井 千田 知念 舩橋 松村 溝口 田川 エウベル
【監督】鬼木達
【MyMVP】舩橋(2)
【DAZN】0クルクル、最大0秒、フリーズ0回(サインアウト0回)、3秒巻き戻し(0)